最近では、来客時のお茶を、茶器でいれたお茶やコーヒーではなく、ペットボトルをお出しすることが、家庭でも会社でも多くなりました。
20年以上前では、このようなことは失礼な行為とされていたのですが、電車のみならず車での移動や訪問が一般的になった現在では、水筒代わりに持ち運びが便利なペットボトルはむしろ歓迎されているようです。
家庭環境も変わってきているため、近所の会合の際などに配られる飲み物もペットボトルになっています。
必然的にたまっていくペットボトル、夏は冷蔵庫で冷やして飲めば良いのですが、冬は少々持て余してしまいます。
なんとか温かく飲めないものでしょうか。
なんとなく大勢の人が疑問に思いながら見過ごしている、ペットボトルの温め方について調べてみました。
ペットボトルを湯煎で温める方法を解説
ペットボトルの容器は近年改良を加えられており、大手飲料メーカーの老舗ブランドとも言える「お~いお茶」や、競合が激しくより付加価値をつけて売りたいコーヒー飲料ブランドのうちの一つであるタリーズコーヒーにおいては、外装パッケージに電子レンジでの加熱が可能と記載されているものがあります。
しかし、それはまだ一部の製品のみのことで、多くのペットボトル製品が電子レンジの過熱はNGなのが現状です。
仮に、電子レンジ加熱がOKであっても、
- 加熱は1回限り
- 蓋を外した状態で加熱
- 容量に注意が必要
- お子さんだけの扱いNG
など、うっかりミスが起きかねないほどデンジャラスな感じです。
ここはやはり、湯煎が一番と思われます。
湯煎は、ペットボトルが普及する以前から缶コーヒー類を冬場に温める方法として使われてきた、安全と言える方法です。
ただし、ペットボトルは缶と違ってプラスチック容器のため、缶のように100度近く熱したお湯につけた場合耐性がありません。
つまり、ペットボトルの耐熱温度をあらかじめ把握しておかなければなりません。
現在販売されているペットボトル飲料には、大きく分けて2種類があります。
冷蔵庫で冷やして飲むタイプの容器の口元が透明なものと、温めた状態で販売されている耐熱性のあるタイプです。
耐熱性のあるペットボトルは、飲み口が白であったり、キャップと同じオレンジ色で不透明の素材が使用されています。
- 一般的なペットボトルの耐熱温度は約50℃(人肌よりやや暖かくぬるめのお湯)
- 耐熱のペットボトルは約85℃(ポットの保温時のお湯の温度でやや熱いくらい)
に設定されているので、湯煎の場合はこの温度のお湯につけでじっくりと温めます。
ペットボトルを鍋で温める方法を解説
ペットボトルを湯煎で温めるのは、実に気が長い作業です。
家事の合間や事前に予定が分かっている場合などは可能ですが、過ぎに温かい飲み物が必要な時には間に合いません。
そして、普通のペットボトル容器の飲み物が生暖かい状態はかえっえ気味が悪いものです。
それではホットタイプの蓋や飲み口がオレンジ色のペットボトルはどうでしょうか。
本来、お店で保温されて販売されている飲み物が常温の場合、鼻白む感じは否めません。
白いミルクとコーヒーが多少分離して見えるからです。
では、急いでるので、鍋で加熱したお湯の中に入れて急速に温めてしまおう、と缶コーヒーでやっていたことをやりたくなってしまいますが、この方法は、ほとんどの大手飲料メーカーで禁止している行為のため要注意です。
万が一、加熱中や加熱後に突然飛び散る「突沸」と呼ばれる現象が起き、やけど等の恐れがあるという事で、メーカーサイドでは保証ができないことを表記しています。
もっと簡単に表現すると、膨張・破裂です。
では、蓋を開けて緩めた状態で立て置きしたらどうかというと、鍋の底には直火が当たっており、お湯の温度を遥かに凌ぐ温度となっているため、容器がすぐに変形してしまいとても危険です。
シュウマイや肉まんなどを蒸す際に使うすのこを敷くというやり方もありますが、火にかけるという事は湯温が気がつかぬ間に沸騰にまで達してしまい、85℃を保持しにくく危険です。
どうしても、深鍋で急いで温めたい場合は、あくまで自己責任でキャップをゆるめた状態で、すのこを敷き、沸騰させない程度に加熱後、火を止めた状態でやりましょう。
湯煎と変わりはないものの、85℃+4℃くらいの温めは可能です。
ペットボトルのコーヒーを温める方法は湯煎や鍋でもいいの?
ペットボトルのコーヒーは、寒い冬場ほど温かい状態で飲みたいですよね。
上記でも述べたように、耐熱容器であるホットドリンクとして売られているキャップがオレンジのものほどそのように強く感じます。
結論として、ペットボトルのコーヒー飲料を温める方法は、オーソドックスな湯煎は容器の耐熱温度を守っていればOK、じわ~っと気長にゆっくり温めましょう。
しかし鍋の直火加熱はとても危険でNGです。
コンロなどは顔との距離も近く、火傷や怪我の際のダメージも大きいからです。
大手飲料メーカーが一様に、ほとんどの自社製品の再加熱を禁じているのはこのためです。
そしてたとえ安全と思われる湯煎であっても、鍋でお湯を作っている場合がほとんどとなるため、高温となっている鍋野底にペットボトルを直置きするのは、プラスチック容器が変形・破裂の原因となってしまうため避けるべきです。
湯煎は鍋で熱して作ったお湯の場合は、別のボウルや鍋に移し替えてからペットボトルを投入です。
別の大きな鍋がない場合は、すのこを入れてワンクッションして使用します。
もう、面倒くさいと思う人や、そもそも会社の環境で給湯室が遠いや大勢の人が周囲にいる場合など、ペットボトルを湯煎などで温められる環境にない人には、ペットボトルウォーマーがおすすめです。
初期投資費用が1本用1,500円位からありますが、PCにUSB接続して保温できるため、いつでも温かく飲むことができます。
数人分となると、もっと大型の保冷・保温ポータブルBOXが12,000円位から販売されています。
まとめ
ペットボトルの温め方、湯煎や鍋は一応アリなのですが、とても注意が必要な案件でした。
鍋+加熱の場合は、とでも危険なためやめた方が良いですよ~という結論でした。
これから春に向かっていく季節のため、ホットコーヒー飲料のカートンが特売になったりするため、自分で買うだけでなく提供される機会も増えるのですが、くれぐれも再加熱の際の温度設定や温め方にはご注意ください。
この際、ながら温めができる小型家電も何かと便利のため、ご検討いただけると幸いです。
コメント